Man On a Mission

システム運用屋が、日々のあれこれや情報処理技術者試験の攻略を記録していくITブログ…というのも昔の話。今や歴史メインでたまに軍事。別に詳しくないので過大な期待は禁物。

もやもやLinux - Linuxブームが後に残したもの

もやもや流行る

その昔、流行ってるんだかなんだかわからない、Linuxブームがありました。しかも2回も。
本日の記事は、かつて巻き起こった(ような気がする)もやもやしたLinuxブームについての懐古記事です。
タイトルが、まるで、いつの間にか長寿化しているどこかの番組のようですが、特に関連性はありません。

 酷い、酷い、実際酷い

記事を書くに当たって、当時の情報を調べ…たりはしてませんので、客観的な裏付けのない、極めていい加減な記事となります。なので、あまり真面目に受け取らないでください。
当記事の信頼性は、甫庵信長記をはるかに下回り、たとえるなら、どこかの英語学者が書き飛ばした日本史くらい。なお、このたとえはフィクションであり、怪しくはない。安心です。

あと、この記事で「Linux」と言った場合は、Linuxディストリビューションのことだと思ってください。
組み込みやAndroidなど、Linuxカーネルを利用しているもの全般という意味ではありません。

第一次ブーム Linuxを入れよう

第一次ブームは、確か1997年だか1998年だかくらいに地味に始まって、2000年代初頭くらいに収まりました。
とりあえず、第一次ブームといってますが、これも明確なものではなく、趣味側、実用側で様相が異なり、当事者の立ち位置によって、このブームから受ける印象は異なると思います。
ちなみに、私は趣味側の方なので、以下内容は、そちら側視点のものです。

第一次ブームでは、Linuxを使って何かするとかの目的がある人は少なくて、インストールしてみることに価値がある、という感じの扱いが多かったと思います。
Linux(というかLinuxディストリ)も今となっては、簡単にインストールできますが、当時は色々大変でした。
動かすための定番パーツなんかがあって、そこから外れると結構トラブったり。
なんというか、PC自作とかの延長線上にあるブームだったように思います。
なので、ブームといっても、ごく一部のPC自作野郎の間で流行ってただけでした。たぶん。

ちなみに、当時はインターネット環境も貧弱だったので、ネットからダウンロードするよりも、適当な書籍を買ってきて付録のCDからインストールするか、はたまたTurboやらRedhatやらのパッケージを買ってきてインストールすることが中心でした。
私も、Redhatのパッケージを買ってインストールしてました。例によってインストール後はあまり利用しませんでしたが。

ちょっと余談。
Linuxでは無いのですが、昔使ってたPC-9821にFreeBSDをインストールしたことがあります。
NECPC-98シリーズに対応したLinuxはありませんでしたので、UNIX系OSを使いたい場合は、FreeBSDが利用されていました。
やっぱりこちらもインストール後、放置でした。XFree86が動くまで手間取ったことだけは覚えています。

なお、上記は、あくまでも趣味的ブームとしての側面です。
業務利用を目的とする「実用側」では、一過性のものではなく、UNIX系OSの技術者等を中心に実際の業務での利用について、試行錯誤が行われていました。
(これをブームというべきかは分かりませんが)
趣味側、実用側は完全に分断されているものではなく、当初趣味から入った人が、後々、技術者としてLinuxに関わっていくこともありました。

第二次ブーム Ubuntuを使おう

第二次ブームは、Linuxブームというより、Ubuntuブームというべきかもしれません。
Debianから派生したディストリビューションであるUbuntuは、初心者にも取っ付き易いものとなっており、かつての、罰ゲームのようなインストールをくぐり抜けた人たちにとっては夢のようなディストリでした(言い過ぎ)。
確か、2007年あたりから流行り始めたと思います。
第一次ブームを経てある程度Linuxが定着したとはいえ、サーバ利用が中心で、パーソナルユースとしてはこのまま消えていくのでは無いかと思われていました。
そんな中、Ubuntuはパーソナルユースを前面に打ち出し、一般ユーザーの利用に堪える(希望的観測)Linuxとして注目を浴びました。

私は少し出遅れて、Ubuntu 8.04から利用し始めています。
Atom CPUの小型ベアボーンPCに入れて、ファイルサーバ兼サブPCのOSとしての利用でした。
当時、Webの利用がPC用途の中心になってきていたこともあり、導入以降、めっきりWindowsを立ち上げる機会が減りました。
(当時使ってたWindows XPの起動が遅かったので、起ちあげっぱなしになっているUbuntu PCの方が便利だったのです…。)
Windowsを立ち上げるのは、ハーツ オブ アイアン2 をやる時くらいでした。
その後Ubuntu 9.04では、(当時としては)起動スピードが格段に早くなり、それをきっかけにノートPCにUbuntuを入れ、ますますWindowsから遠ざかりました。
(未だ、普段使いはUbuntuです。)

しかし、私のように継続的にデスクトップ用途で利用している人は少なく、やはりというか当然というか、今ひとつ普及しきれないまま、ブームは終息に向かっていきました。
個人的には、Ubuntu 11.10から採用された、Unityが衰退を早めたようにも思います。
(11.10では、従来デスクトップ環境からUnityと呼ばれるデスクトップ環境への入れ替えが行われました。このUnityが今までの操作体系と大きく異なり、また、カスタマイズ性が低いこともあって、ネガティブな反応が多かったです。)

後に残ったもの

二度のLinuxブームは終焉を迎えましたが、時代の徒花で終わったわけではありません。
ブーム後、昔々のBSD系やSoralisが中心だった時代からは考えられないくらい、Unix系OS利用のハードルが下がったことを覚えています。
そういう意味では、現在のLinuxサーバの隆盛をもたらした一因であることは間違いないかと思います。

最後に

…とか言いつつも、最近はWindowsサーバが増えてきてます。
なんでも、Linuxの知識を持つ人が少なくなってきてるのだとか。
(普遍的に起こってるかは不明。私の周りだけかも)
超個人的意見ですが、Windowsサーバは運用しづらいのでやめてほしいなあ…。
もう一回Linuxブーム来ねえかな…。