Man On a Mission

システム運用屋が、日々のあれこれや情報処理技術者試験の攻略を記録していくITブログ…というのも昔の話。今や歴史メインでたまに軍事。別に詳しくないので過大な期待は禁物。

【アサルトライフル】M14とは【バトルライフル】

前回記事にて、世界2大アサルトライフル(?)の片割れであるM16シリーズについて書きました。

oplern.hatenablog.com

今回は、そのついでにアメリカ最初のアサルトライフル(バトルライフル)であるM14について。

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なお、あまり時間がないので、ショートバージョンとなっております。

M14とは

第二次大戦後に、アメリカがM1ガーランドの後継として開発した自動小銃がM14です。
M1ガーランドからの改良設計により開発されており、要求仕様としては近距離での弾幕展開能力と、従来のライフルと同様に精密射撃能力を持つこととされていました。また、軽量化も要求されています。

はじめてのアサルトライフルである独StG44では、実戦における交戦距離やフルオート射撃時の制御の観点から、従来の小銃弾よりも短くエネルギーが小さい弾薬を用いたのに対し、M14では7.62x51mm NATO弾というフルロード弾が採用されています。
このため、十分な軽量化はできず、またフルオート射撃時の反動が大きく制御困難な銃となってしまいました。
(曲銃床だった点もフルオート射撃時のコントロールを困難にしています。)

他にも、ベトナム戦争での運用にてジャングル内の接近戦に不向きなことや、木製銃床の腐食などが問題となり、M16に置き換えられることとなりました。
しかし、フルロード弾の威力や単発での射撃精度が必要となる用途には適しており、現代でも米軍のみならずフィリピンなど各国の軍で使用されています。
派生型としては、狙撃用に改修されたM21、選抜射手用のM14DMRといったものがあります。

一応、M14のデータを書いておきます。全長1118ミリ、重量4500グラム、口径7.62ミリ、装弾数20発、発射速度700-750発/分、有効射程460メートル(スコープ使用時:800メートル)となっています。

7.62x51mm NATO弾はいわくつき

さて、M14で使用される7.62x51mm NATO弾は、名前のとおりNATOによる小火器用の弾薬として標準化されたものでした。
しかし第二次大戦後のヨーロッパ各国は、もともと短小弾を基幹弾薬にしようとしていたのですが、アメリカはこれを強引にはねのけて7.62x51mm弾(T65)をNATO標準弾に制定させたという経緯があります。
前述のとおり、M14は小口径高速弾を用いるM16に置き換えられ、1970年代に入るとNATOの標準弾もベルギーFN社のSS109が採用されることとなります。

最後に

駆け足ながら、M14について簡単に書いてみました。
ちなみに、M14からフルオート機能をなくしてセミオートのみにしたM1Aという民生向けモデルがあり、日本でもハンターが使用しているとか。