今日は、ITサービスマネージャ試験の話を。
高度試験
情報技術者試験には、高度試験と呼ばれる区分があります。
共通キャリア・スキルフレームワークのレベル4に該当し、それぞれの試験が対象とする専門知識について問われます。様々な分野の知識を問われる基本情報技術者や応用情報技術者と異なり、より専門性の高い試験区分となります。
まあ、こういった杓子定規な説明はIPAのサイトなりWikiなりを参照すれば良いので、ここらでやめときますが、この高度試験、大まかに二つに分類できると思います。
すでに予想されてる人も多いでしょうが、それは、論述問題があるかどうか、です。
高度試験は全部で九つありますが、そのうち、論述問題があるのは以下の試験です。
- ITストラテジスト試験
- システムアーキテクト試験
- プロジェクトマネージャ試験
- ITサービスマネージャ試験
- システム監査技術者試験
論述問題では、指示された内容について、大体、二千数百文字くらいの論文を書くことになります。
時間は2時間ですので、それなりに大変だったりします。
ちなみに、論述問題があるからといって、必ずしも、論述問題なしの試験より難しいわけでは無いようです*1。
ま、この辺も人によるのでしょうが。
で、これら論述問題ありの試験群のうち、私はITサービスマネージャだけは取得しています。
ITサービスマネージャ
ITサービスマネージャの紹介代わりに、IPAのサイトから試験の「対象者像」を引用します。
高度IT人材として確立した専門分野をもち、情報システム全体について、安定稼働を確保し、障害発生時においては被害の最小化を図るとともに、継続的な改善、品質管理など、安全性と信頼性の高いサービスの提供を行う者
…えーと、運用屋向けの試験です。以上。
もう少し補足
ITサービスマネージャ試験は、テクニカルエンジニア(システム管理)試験を前身としています。
しかし、全く同じという訳ではなくITサービスマネージャ試験では、ITILを大きく取り入れ、運用チームの管理者としての立場を重視しています。
試験名の通り、マネージャが対象なわけですね。
攻略記事にあらず
さて、当ブログでは、私的なものではありますが情報技術者試験についての攻略記事を書いてたりします*2。
しかし、本稿は攻略記事ではありません。また、当面、ITサービスマネージャについての攻略記事は書かないと思います。
理由としては二つあります。
一つは、論述問題のある試験で取得しているのがITサービスマネージャだけですので、この程度の経験だと、いかに私的なブログとはいえ、攻略と銘打った記事を書くほどの自信が持てないからです。
(攻略記事ではなく、こんな風に勉強して取りましたよ、という程度の記事ならいずれ書くと思います。)
※書きました ITサービスマネージャ合格体験記
で、もう一つは、ITサービスマネージャ試験があまりにマイナーすぎるので、書いたところでどの程度の人が読むのか、疑問だからです。
もともと、それほど閲覧数を期待するようなブログでは無いですが、それでもせっかく書いたなら、多少は読んで欲しい*3。
攻略記事は、(当ブログ程度の記事でも)結構手間がかかるので、ほとんど読まれないなら、それはそれで虚しいなあ、と思ったりします。
高度試験の勝ち組・負け組(失礼)
ここで、高度試験の新たな分類を。
高度試験は、メジャー組とマイナー組に分けられます(たぶん)。
平成27年度の応募者数で他試験と比較してみましょう。
試験区分 | 応募者数 |
情報セキュリティスペシャリスト | 55,613 |
ネットワークスペシャリスト | 18,990 |
プロジェクトマネージャ | 17,360 |
データベーススペシャリスト | 15,355 |
システムアーキテクト | 8,181 |
ITストラテジスト | 6,663 |
ITサービスマネージャ | 5,673 |
エンベデッドシステムスペシャリスト | 4,627 |
システム監査技術者 | 4,012 |
情報セキュリティスペシャリストは別格、ネットワークスペシャリスト、プロジェクトマネージャ、データベーススペシャリストは文句なくメジャー組です。
システムアーキテクトから怪しくなり、ITストラテジスト以下は完全にマイナー組と言えるのではないでしょうか。
ITサービスマネージャは下から3位です。
ちなみに私がITサービスマネージャを受験した際、同じ会場での他の受験者は10数名でした。
ついでにちょっとした体験談を。
合格後、全社朝礼で資格取得のスピーチさせられたのですが*4、ネスペとかと違って、みんな、??という顔つきでした。同じ部署の奴らも同じ顔つきだったので、「いや、開発の人はともかく、お前ら、運用なのにそれはどうなんだ」とか思いましたが、ここまでマイナーだと、仕方無いのかもしれません。
最後に
ここまでだらだら書き連ねてきましたが、結局、何が言いたいかというと、せっかく取ったのに知名度が無いので切ないぞ、ということです*5。
ああ、本当に中身の無い記事になってしまった。ええっと、2時間で論文を書くと、手が攣りそうになるので、利き手を鍛えておきましょう。以上。