Man On a Mission

システム運用屋が、日々のあれこれや情報処理技術者試験の攻略を記録していくITブログ…というのも昔の話。今や歴史メインでたまに軍事。別に詳しくないので過大な期待は禁物。

【大日本帝国】軍人と軍属【その違い】

前回、陸軍の将校と将校相当官について取り上げました。

oplern.hatenablog.com

一応、過去に書いた陸軍階級の記事を補完するものとなっています。

oplern.hatenablog.com

そのついでというか流れというか、今回は大日本帝国における「軍人」と「軍属」について書きます。

軍属とは

軍に勤務もしくは関係する者について、軍人と軍属に大別することができます。
軍人はともかくとして、「軍属」というのがなにかというと、一般的には軍に雇われた民間人を指します。軍には所属するけども兵とか将校とかいった「軍人」ではない人ですね。
軍属の人の役割としてよく知られる(というか容易にイメージできる)のは、軍における一般事務や物資・備品等の管理、売店の営業なんかが挙げられるでしょうか。

ちなみに、日米地位協定における「軍属」の場合だと、「米国籍を有する文民で、在日米軍に雇用され、勤務し、または随伴するもの」と規定されてるのですが、この「軍属」の定義については、対象があいまい(というか、米軍の裁量次第)という批判があります。
この点については、沖縄県における在日米軍関係者による強姦殺人事件(2016年)などを受け、2017年には、米軍が第一次裁判権をもつ軍属についての範囲を明確化する補足協定が発効しました。しかしながら、軍属を認定審査するのはあくまで米軍であり、その実効性について疑問視する声もあがっています。

閑話休題
大日本帝国における「軍属」も大体似たような感じではあるのですが、もう少し正確なところを次節以降にて説明していきいます。

大日本帝国の「軍人」

軍属の前に、まずは大日本帝国の「軍人」の説明から。

軍人とは、すべて陸海軍の兵籍にある者を指し、これはさらに武官と兵に分けることができます。

武官とは、将校・将校相当官*1・海軍の特務士官*2准士官下士官であり、このうち現役武官は本人の意志で軍人たることを職業とする者です。
現に軍隊になくて予備役・後備役であっても武官であることに変わりなく、また武官のうち、将校・将校相当官は終身官となってますので、退役しても武官のままです。
ちなみに、将校・将校相当官・海軍特務士官は高等官、准士官下士官は判任官です。
(高等官は天皇が任命するもの、判任官は各行政官庁が任ずるものです。この辺についても、そのうち詳細記事を書くつもりです。たぶん。)

一方、兵は国民の義務として兵役にあり、これは徴兵だろうが志願兵であろうが同様となります。
予備役・後備役*3はもちろん、兵役の経験のない補充兵役・国民兵*4の者も理屈の上では兵であり軍人となります。

大日本帝国の「軍属」

さて、「軍人」に対して、「軍属」は軍人以外で本人の意志により職業として陸海軍に勤務する者を指しています。
軍属は、文官・雇員(こいん)・傭人(ようにん)に分けられます。
なお、文官には、普通文官・教官・技術官・法務官・監獄官・通訳官などがあり、一般官庁と同じく高等官・判任官の区分がありました。
(なお、陸軍では、技術官の一部や法務官は、後に技術部将校・法務部将校になっています。)
軍属の文官には、親任官(高等官の一つで天皇がみずから任命する官職)待遇のものもあり、これは大将相当となります。

文官の下の雇員には、調理士、看護婦、栄養士、守衛などがあり、さらに下級の傭人には記録手、軍用郵便手、操船手、印刷手、運転手、理髪手、給仕などがありました。

主な参考資料

本記事を書くにあたり、以下の書籍を主な参考資料にさせて頂きました。

事典 昭和戦前期の日本―制度と実態

 

 

*1:将校と将校相当官については、こちらこちらの記事をご覧ください。

*2:特務士官についてはこちらをご覧ください。

*3:予備役・後備役は、普段は民間人として生活しますが、必要に応じて軍に召集され、指定される職務につく義務を持ちます。こちらも参照ください。

*4:こればっかりですみませんが、補充兵役・国民兵役についてはこちらをご覧ください。