No Mission

Japan as Walang hiya

【世界のマイナー戦争犯罪】メリッソ村民虐殺事件【日本軍】

戦争には戦争犯罪*1がつきものです……というとさすがに極端すぎるかもしれませんが、残念なことに割とつきものだったりします。

日中戦争やら太平洋戦争やらでは日本軍が各地で戦争犯罪を起こしてますが、一方でアメリカやオーストラリアなど連合国側にも戦争犯罪が見られました。

*1:実のところ、一口に「戦争犯罪」といってもその定義はあまり明確ではありません。狭義の戦争犯罪としては、ハーグ陸戦規定などの戦時国際法規に違反する民間人や捕虜への虐待・殺害・略奪、軍事的に不必要な都市破壊などが挙げられますが、一般的には、これに含まれないユーゴスラヴィアルワンダ内戦での虐殺、ナチスドイツのアウシュヴィッツなんかも戦争犯罪とされています。当ブログではあまりこだわらず、一般的イメージとしての「戦争犯罪」を扱いますのでご承知おきください。

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【戦争と兵器を知ろう】竹槍

最近、防衛省の内部文書をきっかけに沖縄戦に関連する記事を二つほど書きました。

oplern.hatenablog.com

oplern.hatenablog.com

沖縄戦前には、第三十二軍が戦闘人員確保のため根こそぎ的に防衛召集を行っています。
動員された「防衛隊」は、当初、陣地/飛行場構築、弾薬/食料輸送、負傷者後送などの輜重・兵站関係が主でしたが、戦局悪化につれて第一線に立たされ、夜間斬込みには先頭に立って道案内をさせられたり、「自分の土地は自分で守れ」とかいう理屈で爆雷を背負って「爆薬戦闘」をさせられたりしました。

防衛召集により動員されたのは、総計22000人以上、死亡者については正確な統計がないものの13000人とか16000人とかいわれてます。
これだけの人数を召集したものの、防衛隊員にいきわたる小銃はほとんど無く、彼らの武器は手榴弾と竹槍でした。このため「棒兵隊」と自嘲したり揶揄されたりしてたそうです。

日本陸軍制式兵器 竹槍

ところで、竹槍については日本の非合理性を象徴する武器であるかのように取り上げられることがありますが、私に言わせれば、そのような見方はまだ生ぬるいものです。
竹槍は、一般市民、すなわち「兵隊じゃない人々」が使う予定だった武器だと思われてますが、実際には、すでに日中戦争において後方兵站部隊の自衛用として使われてたり、小銃の行き渡ってない後方部隊で銃剣代わりに多用されたりしていました。

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【真珠湾攻撃の日】日本人もパールハーバーを忘れない【関連記事一覧】

本日は12月8日です。
77年前の今日、英領マレー半島への上陸および真珠湾攻撃をもって太平洋戦争が勃発しました。

当ブログでは、過去に真珠湾攻撃に関連する記事をいくつか書いています。
今の所、新たに書きたいことは特にないのですが、近年はこういうタイミングで、「愛国者」様とかが意味のわからないことを言い出す傾向がありますので、妙な見解が少しでも食い止められたらいいな、という思惑で過去の関連記事一覧を作成することにしました。零細ブログもいいとこなので、微力も微力なのですが、やんないよりはマシかもしれないし。

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【太平洋戦争】石垣島事件【捕虜殺害】

前回、沖縄戦における現地住民と日本軍に関するイヤな話を取り上げました。
(ちなみに、上記は戦争や軍隊におけるイヤな話を取りあげるシリーズ記事(予定)の2回めです。)

oplern.hatenablog.com

前回記事では、話のまくらに、先日の衆院安全保障委員会にて日本共産党赤嶺政賢議員が取り上げた防衛省の内部文書「機動展開構想概案」について触れています。

「残存兵30%まで戦闘」/石垣での「島嶼奪回」作戦/赤嶺議員、防衛省内部文書を暴露

同文書は沖縄県石垣島を想定した島嶼奪回を検討した文書ということです。想定では、沖縄県石垣島に4500名規模の敵部隊が上陸し、これに対し石垣島配備の自衛隊約2000名が損耗率7割(!)に達するまで交戦、戦闘後の残存兵力数が自衛隊538名、敵部隊2091名となり劣勢になるものの、その後自衛隊の空挺大隊や普通科連隊、計1774名の増援を得て優勢になるので、結論としては約2000名の部隊増援により、石垣島の再奪回が可能としています。
4500名規模の敵部隊が上陸するということなので、普通に考えれば航空優勢海上優勢は喪失しているんじゃないかと思うのですが、そんな状況でも兵力比2000:4500から538:2091まで持っていける(つもり)というのは、相当な脳天気自信で頼もしいですね。あとその状況でどうやって2000名を増援するのかはわかりません。

ともあれ、前回記事は上記の話題を受けて書いたものだったのですが、今回はそのついで。太平洋戦争時に、同文書の想定舞台である石垣島で起こった捕虜殺害、「石垣島事件」について少し取り上げたいと思います。

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