Man On a Mission

システム運用屋が、日々のあれこれや情報処理技術者試験の攻略を記録していくITブログ…というのも昔の話。今や歴史メインでたまに軍事。別に詳しくないので過大な期待は禁物。

【やけど】熱傷(火傷)による人体の損傷【戦地】

最近、(一応)医療に関係する記事を延々と書いています。といっても、昭和初期から太平洋戦争あたりをメインに取り扱ってるブログですので、まんま医療についての記事というわけではないのですが。

私は別に医療従事者というわけでもないですので、ボロが出ない内にそろそろ他の話題に移ろうかと思ったのですが、ついでというか、最後にもうひとつ。
以前、銃弾が人体に当たると何が起こるかという記事や、爆発により人体がどのような損傷を被るのかといった記事を書いたのですが、それらよりもう少し身近なものを取り上げます。
今回の記事は、熱傷、すなわち「やけど」について。当ブログらしく(?)戦場における熱傷と絡めて書いてみます。

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【日中戦争・太平洋戦争】日本軍の従軍看護婦【陸軍看護婦・日赤看護婦】

最近、医療関係の記事が続いています。とはいえ、別段、私は医療の専門家というわけではありませんし、当ブログも昭和初期から太平洋戦争あたりをメインに取り扱ってます*1ので、医療関係とかいっても以下の通り、真正面から医療について取り上げたものではありません。

【死因百科】食事で死ぬ【リフィーディング症候群】 - Man On a Mission

【太平洋戦争】沖縄戦の負傷者と女子学徒隊【慰霊の日】 - Man On a Mission

【大日本帝国】陸軍衛生部と衛生システム【衛生兵・野戦病院】 - Man On a Mission

【戦争と医療】ペニシリンとサルファ剤【感染症】 - Man On a Mission

上記には、日本陸軍野戦病院やら陸軍病院やらといった衛生システムについて取り上げた記事がありますが、今回はその関連で、陸軍看護婦や日本赤十字社の看護婦について。

*1:最初は、一応IT系ブログのつもりだったんですがね…。

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【死因百科】食事で死ぬ【リフィーディング症候群】

本日は、少し書籍の紹介などをしようと思います。とはいえ、それだけというのもなんなので、当該書籍のとある事項について勝手に補足してしまおうと目論んでみたり。
紹介する書籍は以下。

図説 死因百科

以下、出版元の紹介を引用。

事実は小説より奇なり
人はいつか死ぬ――そしてそこには死亡の理由が必ず存在する。
人間の文化やライフスタイルが多様化するにつれ、死因の種類も増加していった。アメリカ合衆国の死亡診断書に記載された死因は、1700年には100種類に満たなかったが、今日では3000を超えている。

おなじみの成人病や戦争から、安楽死、厚底靴、巨大イカ、宇宙人、出会い系サイトまで......。膨大な死亡記録を渉猟した著者による、いっぷう変わった死因を集めた「読む事典」。

 内容は上記に書いてある通りというか、むしろタイトルの「死因百科」が全て言い表してる感ですが、窒息とか感電、凍死、老衰などの「普通」の死因から、空飛ぶ牛、トイレの時間といった読まないと何の話かわからないもの、傘、つまようじなどの項目名だけで痛そうなものや、かくれんぼ、肥溜めといった容易に惨劇が想像できるものなど、多種多様の死因が掲載されています。
まあ、春休みや感謝祭など、かなり間接的というか(直接の死因は事故等)、死因というにはちょっと苦しいと思われるものが結構あるのはご愛嬌でしょうか。

なお、俗説として否定されているエピソードなんかも事実として記載されたりしてますので、正確性に重きを置いた書籍とは言い難いかと思います。フランス革命期に処刑されたラヴォアジェとギロチンのエピソード*1とか。
あまり、肩肘張らずに楽しんで(?)読むたぐいの本ですね。ショーの最中に、誤ってカバのあくびに飛び込んで死亡したピエロの話(ネット発祥らしい都市伝説)とか、ヨタ話のネタにはよいのではないでしょうか。

*1:アントワーヌ・ラヴォアジェ(1743-1794)は近代化学の父と呼ばれる化学者ですが、元徴税請負人だったためフランス革命期に逮捕されギロチンで処刑されました。頭部を切断された人間はその後もしばらく意識を保っているのか知りたい、などと考えたラヴォアジェは、この処刑にあたって、意識のある限りまばたきを続けるから見ていてくれ、とラグランジュ(数学者・天文学者)に頼んだという話があります。「死因百科」にも掲載され、切り離された首が20回まばたきをしたとか書かれているのですが、この話には信頼できる裏付けがなく、俗説と考えてよさそうです。

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【太平洋戦争】沖縄戦の負傷者と女子学徒隊【慰霊の日】

本日6月23日は、「慰霊の日」です。
「慰霊の日」は、沖縄県が記念日として定めているもので、1945年6月23日に、太平洋戦争における沖縄戦の組織的戦闘が終結したことにちなんでいます。
沖縄戦の犠牲者の追悼・慰霊および平和の希求を目的として1974年に県令として施行されました。

そんなわけで、本日は沖縄慰霊の日にちなんだ話を。
前回、日本陸軍の衛生部・衛生システムについて取り上げたので、その流れに絡んで、沖縄戦で負傷兵や衛生関係者らに何が起こっていたのか、女子学徒隊の経験を中心にいくつか取り上げてみます。

なお去年の慰霊の日は、沖縄戦での、組織的戦闘が終わるまでの最後の数日間の経緯と、いくつかの村の犠牲者数について書きました。

oplern.hatenablog.com

また、沖縄戦については以下のような記事も書いてます。

oplern.hatenablog.com

併せてお読みいただけると幸いです。

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【大日本帝国】陸軍衛生部と衛生システム【衛生兵・野戦病院】

前回記事では、戦争との関係が深い薬剤、ペニシリンとサルファ剤について書きました。

oplern.hatenablog.com

第二次大戦ごろまで、戦傷者が感染症により死亡するケースは少なくありませんでした。
傷口から細菌が体内に侵入・感染すると、急速に皮膚や筋肉に壊疽(体組織の壊死)が広がり全身状態を悪化させます。手足に受けた銃創でも、早期に壊死部分を切除しなければ死に至る恐れがあるため、切断することが多くありました。
ペニシリンとサルファ剤はこういった感染症に大きな効果を発揮する薬剤であり、多くの戦傷者の命を救っています。

感染症ペニシリン・サルファ剤を例にあげるまでもなく戦争と医療・衛生は切っても切れない関係にあるのですが、それにも関わらず、軍事関係の話題において戦時医療が語られることはあまり多くありません。
軍隊・戦争における衛生管理は、倫理的・人道的な面だけでなく人員や士気の維持といった戦力管理の観点からも非常に重要なものです。近年、様々なメディアで軍事……というか兵器やら軍隊やらの話題が取り上げられることが増えましたが、その割に傷病・医療・衛生について語られることが少ないのは片手落ちと言えるのではないでしょうか。戦時医療ガチだかんな。

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ゴンゾくん

……などと、さも「俺は違う」みたいにオラついたことを言ってしまいましたが、実は当ブログも戦時医療そのものを取り扱った記事はありません。

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衛府の七忍より

一応、戦時医療に関係する記事は以下が挙げられるでしょうか。

oplern.hatenablog.com

oplern.hatenablog.com

oplern.hatenablog.com

後は、日本陸軍の生活を語る「ぐんたいぐらし!」というシリーズ記事での、衛生関係のもの(風呂とか洗濯とかトイレとかごみ処理)くらいですね。とはいえ、これにしても、衛生自体が中心の記事ではありません。

イキっといてなんですが、今回記事も戦時医療そのものではなかったりします(とはいえ割と関連性は高いんじゃないかと)。
本日は、日本陸軍の衛生部と衛生システムについて。

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