昨日の記事に引き続き、あまり知られていない「マイナーな」戦争犯罪について取りあげるシリーズ記事第3弾です。
なお、当シリーズの今までの記事は以下の通り。
今回取りあげるのは、中米グアテマラの内戦における戦争犯罪について。
実のところ、これを「マイナー戦争犯罪」シリーズで扱うのかは少し迷ったのですが、日本では思ったより知られていないようだったので、色々飲み込んで取り上げてみることにしました。
前回、戦時中の共同炊事について触れました。
共同炊事は、戦時下で次第に悪化する配給状況のなか、隣組の3〜4世帯分の食事をまとめて作ることで材料や燃料の無駄を少なくしようとしたものです。
ちなみに、隣組は国民統制のための末端組織です。隣組を通して、勤労奉仕や防火訓練に参加させたり、資材を供出させたり、国債を買わせたりといったことが行なわれました。
他にも、隣組のメンバー同士で相互監視が行なわれ、国家に批判的なことを言うと密告されたりします。
隣組について、詳しくは下記の記事をご覧ください。
さて、「戦時下で次第に悪化する配給状況」などとさらりと述べたものの、配給制が行なわれたということまではともかく、その配給制が具体的にどのようなものであったかまで知っている方は少ないと思います。
…というわけで、今回記事は簡単ながら配給制についての説明です。
戦争には戦争犯罪*1がつきものです……というとさすがに極端すぎるかもしれませんが、残念なことに割とつきものだったりします。
日中戦争やら太平洋戦争やらでは日本軍が各地で戦争犯罪を起こしてますが、一方でアメリカやオーストラリアなど連合国側にも戦争犯罪が見られました。
*1:実のところ、一口に「戦争犯罪」といってもその定義はあまり明確ではありません。狭義の戦争犯罪としては、ハーグ陸戦規定などの戦時国際法規に違反する民間人や捕虜への虐待・殺害・略奪、軍事的に不必要な都市破壊などが挙げられますが、一般的には、これに含まれないユーゴスラヴィアやルワンダ内戦での虐殺、ナチスドイツのアウシュヴィッツなんかも戦争犯罪とされています。当ブログではあまりこだわらず、一般的イメージとしての「戦争犯罪」を扱いますのでご承知おきください。